レビューブログ【レブログ!】

映画、アニメ、ドラマ、マンガ、書籍、英語読書の感想(ネタバレなし)が6000件以上!


女子とお金のリアル

女性の生き方として当たり前だと考えていた殻を打ち破り、
大きな収入や理想の結婚、家庭を実現した筆者
苦労する女性たちにオススメする行動指針を解説したもの。


結婚や収入における女性の悩みがリアルに挙げられているが、
それを解決するためのアドバイスが割と極端で、
いろいろな要素が絡み合って成功した筆者の事例が
他の女性でも再現できるかどうかはかなり微妙。


天職に巡り合ったりブログがヒットするなど運が絡む部分多かったり、
ある程度の経済力があるからこそ実現できている部分もあるため、
筆者の生き様だけを真似て同じように成功するとは限らない。


先入観や固定観念を取り払う意識改革という意味ではアリだが、
盲目的にバイブル化してしまうのは危険だろう。

ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち

知っておくべき知識や味わっておくべき作品の
概要だけを端的に知りたがる風潮や
それを煽る背景について分析したもの。


本来なら知識欲や好奇心から手を伸ばすべき情報を
「知らないと恥ずかしいから」などという強迫観念から
とりあえず面子を保つために短時間で知ろうとする
最近の傾向については非常に納得できるが、
それを憂うばかりで解決法が提示されないのが残念。


数ページのネットニュース記事を
限りなく引き伸ばして1冊の本にしたような印象で
中身が薄くて同じような論調が繰り返されるばかりだった。


【関連作品のレビュー】
本当の自由を手に入れるお金の大学(書籍)
花束みたいな恋をした(映画)
映画を早送りで観る人たち(書籍)

多数決を疑う -社会的選択理論とは何か-

日常でもあちこちで利用される多数決という手段について
その問題点を理論的に解説したもの。


本書で挙げられているような選挙での投票だけでなく、
コンテストで受賞作品を選ぶときや
複数の選択肢から結論を絞るときなど
いろいろな場面で利用される多数決だが、
その精度や公平性に問題があるという視点が新鮮。


指摘されている問題点を理解するには
ある程度数学的な考え方が必要になるが、
結果を誘導しやすかったり
納得性の低い結論に決まってしまったりと、
多数決が必ずしも大勢の総意でないことがわかる。


候補が3つ以上ある中から順位を決める場合に備えて
なるべく多くの人の希望を満たす方法を予習しておきたい

「非モテ」からはじめる男性学

コンプレックスや劣等感を抱えた男性が
どのような気持ちでいるのかをまとめたもの。


単に女性にモテないというだけでなく、
コミュニティの中でうまく居場所を見つけられなかったり
人付き合いに苦手意識があるような男性たちの
いろいろな状況における心理や行動原理が語られているので、
彼らの考え方や感情がよく理解できる。


ただ、ひたすら本音と愚痴が書かれるばかりで
改善のための行動を起こすような意見は出てこないため、
ネガティブで未熟な様子ばかり伝わってくるので
読んでいると徐々にウンザリしてくる部分がある。


本としての読み応えは薄めなので、
何かを得るためというよりも反面教師として
若い人に早い段階で読んで欲しい1冊。

カヨと私

カヨと私

カヨと私

Amazon

小豆島の海辺に暮らす筆者が
1頭のヤギを飼い始めてからの日常をまとめたエッセイ。


一般的な人たちと同様にヤギの生態をあまり知らない筆者が
いろいろと試行錯誤しながら過ごした日々の記録だが、
犬や猫とは大きく違う反応を見せるヤギの
一挙手一投足が感じられて予想以上に読み応えがある。


普通のペットとは違うさまざまな苦労に同情しつつも
筆者のヤギに対する愛情がしっかり伝わってきて
どのエピソードを読んでも微笑ましい気持ちになる。


雑誌に定期連載されていた原稿だからか
ひとつひとつの区切りが適度なボリュームで読みやすく、
ヤギとの生活をリアルに追体験できる良作エッセイだった。

発達障害の人が見ている世界

発達障害の人がその特性のせいで
どういう反応をしてしまうかを解説したもの。


発達障害の中でも割合の多い
ADHDとASD(自閉スペクトラム症)の人が
日常生活や学校、職場で周囲から浮いてしまう行動と原因、
それに対して周囲の人や本人がどう考えると解決するかが
かなり具体的に書かれていて参考になる。


特徴ごとに4ページという構成と
そのシチュエーションを表すイラストがあり、
本としてもサクサク読めて数時間で読破できるのも助かる。


現実問題としては周囲の感情や都合もあるため、
本書で提案されているほど柔軟な対応は難しい部分もあるが、
発達障害の人の事情を理解する意味では役立つ1冊。


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大泉エッセイ 僕が綴った16年

俳優やタレントとして活躍する大泉洋
1997年から2005年にかけて
各誌に連載したエッセイをまとめたもの。


ざっくばらんに書かれた文章ばかりで
筆者のキャラクターがよく表れているものの、
エッセイとして単体で読んでもそれほど面白い内容ではなく、
あくまで大泉洋のファン向けという印象。


もともとが雑誌用の原稿ということもあり、
芸能活動と連動する時事ネタとして
当時の読者は楽しめたのかもしれないが、
今一気に振り返って読むほどの価値は感じなかった。

ザ煩悩

お笑いコンビ、笑い飯の哲夫が
ラジオの視聴者から寄せられたさまざまな悩みに対して
仏教の知識を活かしてアドバイスしていくもの。


悩みに対して明確な解決法を示すというより
考え方を変えて相談者をなだめるタイプの回答ばかりだが、
その過程で仏教のエピソードが紹介されていくので
そういった雑学に興味を持てるかどうかで評価が分かれる。


芸人なのに仏教に関する豊富な知識が
次々と飛び出すことには感心させられるし、
日常的に使われている言葉の由来が
結構な割合で仏教にあることにも驚かされる。


芸人のエッセイではなく僧侶の法話が読みたい人向け。


【関連作品のレビュー】
笑い飯「ご飯」 -漫才コンプリート-
M-1グランプリ2002
M-1グランプリ2003
M-1グランプリ2004
M-1グランプリ2005
M-1グランプリ2006
M-1グランプリ2007
M-1グランプリ2008
M-1グランプリ2009
M-1グランプリ2010

学校がウソくさい 新時代の教育改造ルール

民間企業に勤めた上で、中学や高校の校長経験もある筆者が
主に小学校・中学校・高校の授業や業務内容において
改善すべき慣習やシステムを提案したもの。


いろいろな学校を内外から見た経験から
学校教育に対して掲げられた理念と実状を比較し、
効果が見込めないのにも関わらず
制度として課せられているものや
旧態依然とした仕組みに疑問を唱える内容。


単に現状を否定するだけでなく、
校長として実際に実施したアイデアや
変更可能な範囲を示した情報もあり、
学校関係者なら参考になるものが多い。


教育関係者や子供を持つ親が疑問に感じていた部分が
スッキリと言語化・解説されており、
改革のとっかかりを見出すための1冊。

後味が悪すぎる49本の映画

膨大な本数の映画を観てきた筆者が
その中でも特に後味の悪い筋書きだと感じた映画を
いろいろと紹介したもの。


わざわざ後味の悪い作品を観る理由がわからない人もいるだろうが、
恐怖感やスリルが期待されるホラー映画では
身の危険を感じたり心霊現象を表現する以外にも
嫌悪感や心理的ダメージを醍醐味にする作品がある。


また、悪趣味な筋書きや演出の中には
「よくこんなことが思い付いたな」と感心できるアイデアもあり、
そういった魅力を味わいたい人に需要がある本と言える。


メインに挙げられている49本だけでなく、
各項目のスキ間にも作品が紹介されており、
ホラー映画に限らず、国内外の新旧さまざまな
映画の情報を多く得ることができる。


たくさんの映画を取り上げながらも
あくまで世界観や見どころ部分だけを抜粋しており、
各作品を観る楽しみを奪わない書き方なのも嬉しい。
また、あまりの後味の悪さに
筆者がどれほどダメージを受けたかという描写も面白い。


エグい映画が好きという
偏った嗜好を持つ人にオススメしたい1冊。


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