若きプロ棋士である少年を主人公にした話。
将棋の世界でプロとしてやっていく話として
あまり馴染みがない世界が舞台となるが、
ただ将棋を指すだけでなく、裏での努力や不安、プレッシャー、苦しみなど
棋士たちが感じている様々な想いがしっかり表現されている。
月に数回しか対局がないからといって暇なわけではないという
一般の人が気づきにくい点までしっかり描いているのが良い。
同作者の「ハチミツとクローバー」と似たノリは随所に感じられるものの、
全体的にはかなりシリアスな内容。
しかし、それぞれの登場人物に魅力があり、強く惹きこまれる。面白い。
将棋は強くともそれ以外では年齢相応の少年であり、
また、将棋が強いからこそ辛い想いを体験してきたところが新鮮。
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