大学進学に伴なって田舎から上京した女子大生の話。
引っ込み思案な主人公の雰囲気が初々しく、
個性的な人々との出会いや初めてのひとり暮らし、
田舎とは異なる人付き合いの距離感など
高校卒業後の新生活に戸惑う気持ちが共感できる。
1時間あまりの短い話だが、その中で
東京の大学へ進学した理由や、
足しげく本屋に通う理由が明かされていって微笑ましい。
音楽の使い方も良く、主人公を応援したくなる作品。
ただ、最後に出てくる「愛の奇跡」というフレーズだけは
妙に安っぽくて残念。