坂の多い町で自転車の魅力に取り付かれた主人公が
ロードレースに目覚め、坂への情熱を元に次々と活躍していく話。
自転車レースのことをまったく知らない人にも理解できるよう、
丁寧に話が展開していくのと、
ただ速く走るだけと思っていたレースが
実は心理戦やさまざまな作戦、ペース配分を考えた
巧妙な戦いであることをきちんと描いている。
演出も非常にうまく、見開きや横長のコマを利用して
レースの迫力が伝わるように工夫されている。
個々のレース展開だけでなく、全体を通したストーリー展開や
登場人物たちの性格付け、見せ方も見事で
作品内の観客たちと同様に主人公に夢中にさせてくれる。オススメ。