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おおかみこどもの雨と雪

狼男と人間の間に生まれた2人の子供が
徐々に成長していく様子を描いた話。

妙に両目が離れた顔のデザインは違和感を感じたが、
背景の絵などは非常に美しい。

舞台はごく普通の現代日本ながら
狼に変身できる人間という突拍子のない設定が
素直に受け入れられるかは人によって分かれるだろう。
その設定でファンタジックでコミカルなノリで進むのかと思いきや、
どんどんシリアスな方向へと展開していく。

個人的には、人間が自然の中で暮らしていく苦労と
狼人間が人間社会に馴染んでいく辛さで
ずっと居心地が悪く、観ていて疲れた。
シングルマザーというだけでも大変なのに、
狼に変身する子供という苦労まで背負い込んだ母親が
あまり報われる瞬間がなく、感情移入するのが辛いのだ。

それでも姉(雪)の方は無邪気でかわいいところや
思春期を感じさせるところ、
他人への思いやりなどを見せてくれるので応援したくなるのだが、
弟(雨)の方は結局あれでよかったのか、と疑問を感じた。

世間では高評価を得ているようだが、
子育てや狼人間の辛さばかりを見せられたようで
心苦しい思いが邪魔して感動できなかった。

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