「のぼう様」の愛称で領民たちから慕われている
成田長親(なりたながちか)を主人公に、
豊臣秀吉の軍勢を相手にした籠城戦を描いたもの。
1590年あたりの史実を元にしている。
へらへらと過ごす長親の様子を観て、普段は頼りない感じだが
実は戦略家として優秀な部分を発揮していく話かと思いきや、
戦が始まってもずっと頼りないままで、
周囲から厚い人望を集めているということにあまり説得力を感じなかった。
決定権を持つ立場ながら様々な判断が遅く、
もっといいようにできたのでは、と感情移入できなかった。
戦いのシーンは非常に迫力があり、
当時の戦い方をうまく再現していると思うが、
戦闘以外の場面が長く、とにかくテンポが悪い。
キャスティングがなかなかいいし、俳優の演技も光るが
姫役である榮倉奈々だけは「誰もが認める美人」というには見栄えがせず、
出てくるたびに興ざめしてしまう感じだった。
史実とはいえ、長親の魅力がイマイチわからなかったし、
内容に対してとにかく長すぎた。