幸せな日々を送っていた漁師の男性が
身分を変えて自分を陥れた人間たちに復讐する話。
第1・2話は、無邪気な田舎者な主人公を演じるディーン・フジオカの
あまりにも空回りなはしゃぎっぷりが不自然で、
その恥ずかしい演技に観ていられない思いだった。
婚約者が山本美月というのも
年齢が離れすぎていて違和感がある。
脱獄以降は本来のイメージに見合ったキャラクターになったが、
いくら長期間会っていなかったとしても
20代半ばと40歳前後なら顔つきはほとんど変わらないはずで、
以前の知り合いにまったく気づかれないのも不自然すぎる。
日本語で喋っていた者同士が急に外国語を混ぜるのも
何の意味があるのかと思うばかりだった。
資産と身分を手に入れた主人公が
じわじわと相手を追い詰めていく復讐劇を純粋に楽しみたいのに
設定や演出の端々に見える不自然さが目立ってしまって
どうにもリアリティが失われているのは残念。
また、長い時間と綿密な準備をかけた割に
復讐劇そのものが妙に甘いのは
肩透かしを食らったようでスッキリしなかった。
最後まで観ても期待させたほどの面白さはなく、
原作小説かディーン・フジオカが好きな人向け。