1969年にテレビ放送されていた
アニメ「妖怪人間ベム」をリメイクした作品で、
人間社会に潜む3人組の妖怪人間を描いたもの。
序盤は3人のうちの1人にスポットを当て、
1つのエピソードを通して個性を順に見せていく丁寧な造り。
元になったアニメをまったく知らなくても問題なく、
完全に新しい作品として楽しむことができた。
ベムたちはグロテスクな見た目を隠しているが、
欲望に満ちた人間たちの方が遥かに醜く見えるという対比が面白い。
1話完結型のエピソードで、
観終わったあとに残る後味の悪さが病みつきになってくる。
妖怪人間をテーマにしながらも
あえて人間側をメインにした構成で、
独特の切なさを味わうことができる良作。