イエスタデイ - レビューブログ【レブログ！】

売れないシンガー・ソングライターの男性が
ビートルズの存在しない世界で
彼らの歌を歌って名を馳せていく話。

世界中の誰もが知る有名な曲の数々を
自分しか知らない状態という設定が斬新で、
既知の名曲が爆発的に広まっていく様子が気持ちいい。
また、ビートルズの手によるものなのに
現代社会ではあまりウケがよくない部分があるのも面白い。

盗作した主人公が悪巧みをするタイプではなく、
名声におごることなくずっと罪悪感に悩んでいるので
観ている側としても感情移入しやすい。

ストーリーの構成上、ビートルズの曲はもちろん、
アルバムやメンバーについても
きちんと知っている方が楽しめる。

なぜそんな世界になったのか、消え去ったものの基準は何かという
SF的な部分の答えが語られないまま終わったのは残念だし、
特に予想を超えるような展開がなく
あくまでパラレルワールドを楽しむ程度の内容だが、
ビートルズの曲の魅力が再確認できる作品。