多くの人が100歳まで生きる社会で
どういった考え方や準備が必要になるかを解説したもの。
60歳で定年を迎えてわずかな老後を過ごすという時代から
高齢者になったあとに何十年も人生が続く社会へと変化する中で、
生活していくためには何歳まで収入を得る必要があるか、
どういった判断が必要になるかなど
誰もが考えるべき多くの問題が提起されている。
1945年生まれ、1971年生まれ、
1998年生まれという3つの世代を例に挙げ、
人生が長くなることで、老後の期間だけでなく
若いうちの価値観まで変わるという指摘がされており、
どういう方向への成長が求められるかがよくわかる。
現代社会を分析する内容だけでなく
人々の価値観が変わるといった話が含まれており、
特に無形資産に関する話は非常に刺激的だった。
人生が長くなることで新たな身の振り方が必要になるため、
どういった能力を育てていくべきかがよくわかる。
ただ、全体的にダラダラと冗長気味で
つい読み流してしまうようなことがたびたびあった。
同じような話が続いたり、世代の区別が名前のみで表現されていたりと
なかなか頭に入ってこない文章が続くのは残念。
親と子で違ったスタイルの人生になることを示唆した上で
今までの働き方では行き詰まるという指摘がされ、
自己啓発本としても参考にできる部分が多かった。