突如として世界中に高い致死率の病気が爆発的に広まる話。
高い感染力と致死率を持った
ウイルスを題材にした2011年の作品だが、
2020年に世界中で猛威を振るった
新型コロナウイルス流行の様子とあまりに酷似しており、
何から何までそっくりな展開に驚かされる。
接触によってどんどん感染者が広がっていく流れや
あちこちでパニック、暴動、デマが起きる様子などは
コロナの広がりで実際に騒がれたものばかりだ。
映画としてもテンポよく楽しめるようになっており、
自分の身内だけ特別扱いしようとする様子や
ワクチンをめぐるやり取りなど、
実際にありそうな汚い一面まで表現されているところがよかった。
最後の最後で騒動の発端が描かれるのも面白い。
観終わったあとに思う一番の恐怖は、現実でのコロナ騒ぎが
本作ほど簡単に収束できていないことだが、
９年後の過酷な状況を予知した作品として興味深い内容だった。
