ひとり暮らしをしている娘が
彼氏から暴力を受けていることに気づき、
娘を助けるために全力を尽くそうとする会社員の話。
趣味でミステリー小説を書く程度の平凡な会社員が
自分の持っている知識を総動員し、
なんとか危機的状況を突破していく様子が面白い。
序盤からいつ死んでもおかしくないような場面が展開され、
ひたすら緊迫感が続くので読み始めると止まらなくなる。
どこか「DEATH NOTE」を思わせる作風で、
妻や娘のとぼけた雰囲気も楽しいし、
主人公だけでなく妻が大活躍する筋書きがたまらない。
キャラクター作りがとにかくうまく、それぞれに魅力がある。
知的で大胆な行動をする主人公に感情移入しつつ、
ひたすらスリルを味わうことができる傑作。