気づかないうちに身体に張り付き、
人間の血を吸うヒルの生態について、
小学生たちが観察と実験をして調べた記録。
ナメクジのような見た目で気持ち悪いヒルだが、
普段どこに潜んでいて、どういう手段で人間を感知し、
どのように身体に取りつくのかが非常によくわかる。
通説として広まっている情報も疑ってかかり、
あくまで実験によって確証に変えていく流れが面白く、
小学生だからといってバカにできない意欲と説得力を感じた。
彼らの話しっぷりや視点が
どんどん研究者らしくなっていくのにも驚く。
また、子供たちの好奇心を刺激し、
主体的に研究に取り組めるよう配慮した大人の存在も大きく、
教育者としての理想的な立ち位置を垣間見ることができる。
好奇心によって大きな学習効果が得られることと、
情報を鵜呑みにせず実証していくことの面白さが味わえる記録。