事故で子供たちばかりが残された宇宙船で
その後に起きた問題を振り返っていく話。
宇宙を漂っていた古い旅客船を探索する者たちを通して
当時起きた出来事を回想していく構成が秀逸で、
過去と現在の場面を交互に繰り返しながら
目の離せないデスゲームとミステリーが楽しめる。
キャラクターの見分けがつきにくいのが難点だが、
精神的に未熟な少年少女だからこそ
残酷で過酷な状況に陥っていく展開がうまい。
ちょっとした会話のやり取りから
それぞれの関係性や過去も見えてくる。
全3巻というボリュームがぴったりで、
緊迫感とスピード感を維持したまま
最後まで一気に読ませる内容だった。