職場で指示された仕事がうまくこなせない人の
いろいろなパターンを紹介したもの。
顧客とのやり取りに支障をきたしたり
指示された内容を間違うミスを連発したり
そもそも自分の行動を覚えていなかったりと
読んでいるだけでヒヤヒヤする事例が並んでおり、
一緒に働く同僚や上司の苦労がうかがえる内容。
そのあまりの状況を見る限り、
能力が不足しているというより
発達障害や境界知能に当てはまるように思うし、
彼らの対応には非常に苦労するだろう。
そのあたりの改善案や指導方法が読めるのかと思いきや
表面的で取ってつけたような対処法が提案されている程度で、
とてもその程度で根本的な解決に至るとは思えない。
また、部下の扱いに苦労している上司とのインタビューが回りくどく、
本書のテーマから外れる部分なのでもっと端的にまとめて欲しかった。
扱いにくい社員の苦労を共感したり
問題社員の言動を垣間見る意味では参考になるが、
職場を改善する方法としてはほとんど何も得られない本。