里一番の忍者になることを目指す落ちこぼれの少年が
いろいろな人と出会いながら成長していく話。
見習い忍者がじっくりと修行していく話かと思いきや
次から次へと一族に危機的状況が訪れ、
そこを切り抜けながら鍛えられていくので
場面や軸になるキャラクターにいろいろと変化があって退屈しない。
また、実力は低いのにヘコたれない性格と
まっすぐな熱意を持ち続ける主人公は感情移入しやすく、
特技が影分身と姿を変えるシンプルな忍術だけなのに
それらをうまく利用してピンチを切り抜けていくところが面白い。
ただ、終盤の20巻ほどはあまりに長すぎる戦いで蛇足感が強い。
死んだキャラクターが次々と復活する上に
新しい理屈を何度も上書きしていく引き伸ばし展開ばかり。
読んでいても無意味な複雑さと疲れを感じるのが残念。
中盤までなら個性的なキャラクターや白熱する設定など
その後の少年マンガに影響を与えたと思われる要素も多く、
海外も含めて大きな人気を集めるだけの魅力に納得できる作品。
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