カナダの田舎で生まれた女性が
採掘現場で働く中で感じた釈然としない思いを描いた話。
一見、マンガのように見える内容だが
グラフィックノベルと呼ばれるジャンルで、
男性ばかりの職場で働いた作者の経験が
淡々と断片的に描かれた独特な作風。
絵のタッチはかわいらしいものの
ブルーカラーの男たちの女性を軽視した言動が
かなり生々しく表現されており、
そういう職場しか見つからない地方出身者の境遇や
貧困に苦しむ人々のリアルな様子が読み取れる。
また、初々しかった主人公が
周囲からの粗暴な扱いに慣れてきて
徐々に荒んだ人柄に変わっていく様子も怖い。
日本のマンガとはかなり違う読みにくさを感じるが、
いろいろな社会問題が追体験できる作品。