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東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

東京タワー―オカンとボクと、時々、オトン (新潮文庫)
リリー・フランキー
新潮社
売り上げランキング: 19,299

リリー・フランキーというのがどんな人で
何をやっているかまったく知らない。
名前だけはどこかで聞いたことがある程度。

その人が書いた「東京タワー」という本が
売れているらしい。泣けるらしい。
その噂だけを聞いて、気になったので買ってみた。

内容は一言で言えば自伝であり、
両親や身の回りの人とのエピソードを連ねたもの。
子供の頃から最近までの長い過程を書いた一冊、とも言えるが
どちらかというと短いエピソードを
いくつも詰めたもの、という方が正しい。

そしてそのエピソードが人間味あふれてて面白い。
主人公は貧乏だし、運も悪いし、
高い志を持ち続けているわけでもない。
欲望に負けたりダラダラしたり挫折したり。

でも文章が読みやすく、登場人物も魅力的なので
読み始めるとなかなか止まらない。
ずいぶん読んでも残りが減らない本の厚さに
まだこんなにたくさんの話を読めるのか、と嬉しくなるほど。

読み終わると「オカンとボクと、時々、オトン」というサブタイトルが
あまりにもピッタリなことがわかる。
「ボクとオカンと~」ではなく、「オカンとボクと~」と
オカンの方が先に書いているところや、
「時々、オトン」という天気予報みたいな書き方のオトンも
まさにこの通りなのだ。

ガンガン泣かせてくるような話かと思いきや、
大半はバカな失敗談や貧乏話なのだ。
だが、そこから感じる人間臭さにジワリと来る。

通勤電車の中で何日もかけながら読んだが、
読み終わったあとは妙に感化され、
「今度、これで寿司でも食べよう」と
無意味に万札を親に渡したりしてみた。