金沢星稜大学で学生の就職状況を劇的に改善した職員が、
就活の現状と学生の指導内容、環境の改革に関して説明したもの。
同じく専門学校での就職指導に当たっている身としては
非常にリアルで的を射た内容ばかりで感心した。
元リクルートの社員である経験から見た採用側の都合や効率、
学校職員として見た学生たちの現状や意識など
現在の就活状況と改善案をズバリと指摘する説得力のある内容にホレボレする。
今の学生の就活状況を改善するにはこれしかない、という方針ばかりだし、
同じように就職が好調な学校でも共通する指導が行われているのだ。
成績や学力は希望通りの就職を叶えるために重要な要素には違いないが、
もっと根底の意識的な部分や、誰でも直せる要素の方が
就活の成否を決める大きな分岐点であることに気づいていない学生が多い。
また、先生は授業さえやってれば良いという時代は終わり、
授業内や生活面でも就活を意識した指導をしていかないと
学校の経営自体が立ち行かなくなるのだということを教員たちも自覚すべきだ。
現代の就活を自分の時代の状況に当てはめて考えてしまう親や
まだ就職活動というものがよくわかっていない大学生・専門学校生、
新卒の就活に関わっていく学校職員などにとって必読の本。
「勝ち組就活生になるための本」なども合わせて読むことをオススメする。