周囲の人間がロボットに見えるという
不思議な友人を持つ少女の話。
女の子ばかりが登場するライトノベルだが、
内容はかなり入り組んだSFになっており、
平行世界やタイムスリップネタなどが豊富に含まれる。
スロースタートな上にスローペースな展開なので
なかなか面白味を感じる部分に入らなくて疲れるが、
伏線と設定を活かした中盤以降は割と盛り上がる。
量子力学や思考実験の要素が強く、難解ながら不思議な体験ができる。
ただ、主人公がそこまでして友人を守りたい気持ちに説得力が薄く、
何もかもを捧げて試行錯誤する原動力が理解できなかった。
また、かなり引っ張った割に張り合いのない結末は好みが分かれるだろう。
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