1951年公開の映画「地球の静止する日」のリメイク作品。
リメイク前の作品は未見。
宇宙人が出てくるSFものだが、1951年あたりであれば
未知の生命体が登場するだけでワクワクできたかもしれないが、
そういった映画が数多く誕生した今となっては
それだけではなかなか盛り上がることができない。
それ以上に話の筋や内容こそが大事になってくるのだ。
本作でも、CGなどを利用した特撮は非常に素晴らしく
そういった部分のクオリティはまったく問題ないのだが、
宇宙人の特殊な能力などはやや陳腐に感じる。
映像的な迫力はあるものの、その内容というのは
すでにどこかの映画やマンガなどで見たことがあるレベルなのだ。
1950年代ならその圧倒的な科学力の違いにハラハラできたかもしれないが
今観る映画としては、もう一歩先のレベルを見せてくれないと厳しい。
そして本作の最も悪い点が、散々もったいぶった後の結末。
今さらその程度のラストを展開されても、逆に幼稚すぎて呆れてしまう。
地球と比べて圧倒的な技術の違いと、
正論すぎるが故に冷たいイメージの宇宙人なのに
こんなつまらないことで変化してしまう、というのはあまりにも説得力がない。