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就活のトリセツ

新卒の学生が企業から内定をもらうための本。
「しあわせ内定率が10倍アップ」という大げさな見出しがついているが、
前半部分はこの「しあわせ」な行動について語られることが多く、
大半が精神論に近いので、イマイチ読んでいても実感が湧かない。

要は死ぬ気で無理やり努力したり、ネガティブな考えをもったりすると
何をするにも辛いし、いつまで経っても成功しないから
いろんなことを楽しく考えて結果と成長を導き出そう、というのが本質。

しかしながら、これを読んでいきなりポジティブに変われる人は
元々ポジティブな人だったりすでにそこまでの理解をしている人だろうし、
ネガティブな人は「そんなことはわかっているけど、できない」という
板ばさみになりそうな気もする。

結局は、「ポジティブに考えないと何もかもだめになってしまうから
無理やりにでもポジティブに考えよう」と
筆者が否定する無理やりに根性で突破することになりかねない。

就職活動に悩んでこの本を読むような人は、
それぞれの状況におけるポジティブな行動そのものが
思いつかないのではないだろうか。
そのため、「何事も楽しくやろう」と呼びかけるよりも
こういうときはこうすべき、という事例をもっと挙げて
なぜその行動をすると良好な結果が手に入るのかを教えて欲しいと思う。

そんなこんなで全7チャプターのうち、
前半の4チャプターはほとんどが「気の持ちよう」に関する話で
その割に文章が長くて同じことを繰り返すような印象があるので冗長に感じる。
チャプター5からは面接やグループディスカッションのコツや
ある程度の具体例が登場するので割と役に立ちそうだし、読みごたえがある。

200ページを越えるような長さではなく、
前半4チャプターをごく少量にまとめ、
後半3チャプターをそれに加えるぐらいで十分だ。

本当に就職活動で悩んでいるなら、
「試験」「面接」「グループディスカッション」などの要素ごとに
それぞれ本を買う方がいいだろう。
また、「勝ち組就活生になるための本」を読むこともオススメする。

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