過去の思い出の一部を変えることで
その後の人生がガラリと変わる、という話。
思い出を頼りに何度もさかのぼりながら人生を修正していく。
蝶の羽ばたきのようなわずかな事柄でも
回りまわってさまざまな大きい影響を及ぼすという
バタフライ効果(バタフライエフエクト)を題材にした作品。
最初は観ている側もよく意味がわからず、
飛び飛びの記憶を必死でつなぎ合わせて理解するのだが、
開始50分あたりで劇的に真相がわかり、
今度はどうやって事態を好転させるかに引き込まれる。
過去の事実をわずかに変えるだけで現在の状況が大きく変わるのだが、
時間を巻き戻せるわけではなく、
あくまで過去の分岐点を操作した結果、
並行している別の現在に移行するイメージ。
一般的な時間操作系の話と違って
そうそう都合のいい現在は巡って来ず、主人公とともにハラハラさせられる。
主人公を含めた主要人物の3段階の成長具合が見れるが
キャスティングが非常にうまく、
この子供が成長したらこうなるだろうな、という
ごく自然な結果に思えるデキ。
また、同じ人物であっても生活環境や性格次第で
こうも印象が違うものかと、その人の変わりっぷりにも驚かされる。
冒頭は、やや怖い雰囲気にも思えるが
その芯の部分は非常に深い愛情を感じさせるものでラストも切ない限り。
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バタフライ・エフェクト2
バタフライ・エフェクト3