レビューブログ【レブログ!】

映画、アニメ、ドラマ、マンガ、書籍、英語読書の感想(ネタバレなし)が6000件以上!


神戸電鉄殺人事件

横浜と神戸を舞台に、若い人気女優が殺害された事件を描いた話。

長年にわたって神戸電鉄を利用し、
神戸に住む身としては見過ごせないタイトルである。
小説を読みなれていないため、上下2段組のレイアウトに戸惑ったが
話のテンポが良く、さっさと事件が始まってくれたおかげで
導入部からすぐに勢いに乗れた。

ただ、肝心の神戸電鉄は中盤まで登場しない上、
ついに話に絡み始めたと思ったら急速に中だるみしていく。
特にカンボジアが関わってきたあたりから話が散漫になり、
事件の真相がやたら強引に思えてスッキリしなかった。
最後の締めくくりはあまりにも雑で、
こんな投げやりな終わり方で通用するのか、と目を疑った。

また、西村京太郎の作品では有名な特徴らしいが、
文に対して読点(、)が多すぎて、慣れるまでかなり読みにくかった。
全体的に小説というには説明臭い文章が多いし、
同じような説明が繰り返されてクドく感じることもあった。

「神戸電鉄殺人事件」というほど舞台として活かされているわけでもなく、
ミステリー小説としても魅力がない仕上がり。残念。

総アクセス数