小さな薬局を営む未亡人の女性が
厄介者の弟に悩まされながら生きる様子を描いた作品。
キャスティングは素晴らしく、誰もがハマり役と言えるが、
それだけに笑福亭鶴瓶が演ずる「弟」への嫌悪感が激しい。
酒癖が悪く、ガサツで野蛮な言動に家族が悩まされる様子は
感情移入すればするほど強いストレスを感じる。
人に迷惑をかけ、何度も同じ失敗を繰り返すことにイライラさせられる。
身内の細かい衝突と、ホスピスでの終末期ケアをテーマにしたものだが、
問題ばかり起こす弟との家族の絆を感じる良作ととらえるか、
だらしなすぎるダメ人間に対して甘すぎるととらえるか、人を選ぶ作品。