大人しく気弱な銀行員の女性が、
あるきっかけから徐々に悪事に身を染めていく話。
辛気臭く不幸な雰囲気を漂わせる主人公にげんなりしながら観ていたが、
途中から急に緊迫感のある展開になっていき、非常に楽しめた。
最初はイマイチかと思ったキャスティングだったが、
話が進むにつれて、これがベストだと確信できていく。
地味だった主人公が少しずつ大胆になっていく様子や、
謙虚で優しかった青年が態度を変えていく様子がたまらない。
状況がどんどん危うくなる姿から目が離せなくなる。
タガが外れた人間が無秩序に突っ走っていく怖さを体感できる良作。
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