ダウンタウンの松本人志が月刊誌「日経エンタテインメント!」に連載していた
映画の評論をまとめたもの。
全体を通して映画作品に対する採点が厳しいのだが、
重箱の隅をつついているだけだったり、難癖に近いものだったりと
イマイチその理由に共感できないものが多い。
特に自分の好きな映画が話題に挙がっているとストレスを感じる。
もちろん大ヒットしているからといって批判がいけないわけではないが、
せめて納得できるような理由を説明して欲しいところ。
評価を下げた理由が映画の中のごく一部の表現から来るものだったり
「たぶんこういう都合があったんじゃないか」と
筆者が勝手に勘ぐったものだったりする。
終始、上から目線でのコメントが続き、どうにも気分が悪くなるタイプの批評本。
ひとつのチャプターに2作品の映画を紹介することも多く、
しかもその話題の切り替わり時に空行すら空いていないので
唐突に別の映画の批評に移るのもわかりにくい。
チャプターの見出しにも片方の映画名しか載っていないし、
評論本としても読みにくい構成になっているのがマイナス。