すべての国民に必要最低限の生活費を支給する
ベーシック・インカムの制度について
関連する情報やその思想を解説したもの。
現在の社会保障について分析した第1章は興味深かったが、
さまざまな資料の引用がひたすらに続く第2章は
文章も硬く、話題が散漫で非常に読みにくかった。
ベーシック・インカムの財源に関する第3章は再び面白くなったが、
漢数字ばかりが羅列されているので内容がつかみづらく、
もっとうまく説明できそうな印象を受けた。
文章として読みづらい部分が多いのは残念だが、
ベーシック・インカムの意義を軸に、
財源や労働意欲など多くの人が感じる問題に関して
先入観や誤解を取り除いてくれる考察は非常に有益。
ベーシック・インカムに関するさまざまな疑問を解くための1冊。