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アリス・イン・ワンダーランド<2010年公開実写版>

「不思議の国のアリス」の主人公アリスが
大人になったという設定での実写映画。

19歳になったアリスは再び不思議の国へと迷い込むが、
以前訪れたときの記憶がないということで
再び不思議の国の不思議な出来事に戸惑う。

出てくる登場人物や設定は
もともとの「不思議の国のアリス」を踏襲しており、
アリスに関する世界観をある程度知っていれば
それらが綺麗に実写化されていると感じる。
俳優が演じている人間部分とCGで造られたであろう背景や動物たちは
まったく違和感なく馴染んでおり、
このクオリティでアリスの世界観が再現されているのは素晴らしい。

ただ、ストーリーとしてはそれほどひねったものではなく、
全体としてRPGっぽいというか、ゲームのような展開に感じた。
この映画の魅力はストーリーうんぬんというよりも
世界観や出てくるキャラクターの言動にある。

つまり、そういったところに価値を感じるかどうかて
本作の評価が変わってくるだろう。

3D対応の劇場作品だが、特定の場面でしか3D表現をしていないらしく
遠近感が強調できるシーンでは立体感が得られるものの、
何もかもがきっちり立体視できる他の3D作品の印象と異なった。
極端に言えば、3Dだからといって特に楽しめるということはない。

白の女王の吹き替えだけが深田恭子ということで
ここだけ下手さが目立つのが非常に残念。
特に白の女王は純粋さや優しさの象徴であるはずだが、
両手を上げたままのフワフワした仕草と、この吹き替えによって
頭が悪そうな印象、もしくは
優等生を演じる腹黒い人物のように見えてしまうことがあり、
そこだけがアリスの世界観の完成度を下げている印象があった。
赤の女王が素晴らしい演技と雰囲気であるだけに、
白側は印象が薄くて残念。

【関連作品のレビュー】
アリス・イン・ワンダーランド / 時間の旅
ふしぎの国のアリス(1953年公開アニメ)

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