VRのハードウェアやコンテンツに可能性に見出し、
日本で普及させようと奔走してきた筆者の経緯をまとめたもの。
いくつかあるVRゴーグルの中で
特に「Oculus(オキュラス)」を軸に書かれているが、
収益面の見通しがないうちからその普及に努力し、
ひたすら情熱を持って行動を起こしてきたことがわかる。
今では十分に話題になっている商品だが、
日本市場への期待の低さや会社組織の構造から
なかなかうまくいかなかった苦労や状況が伝わってきて
スタートアップ企業の難しさが追体験できた。
前半はそういったビジネス書としての傾向が強い。
後半はVR機器が普及することで起こる
社会変化について書かれているが、
まだ未知数の部分が多すぎるので
あくまで著者のいろいろな発想を味わいたい人向けだろう。
新しい知見を得るには物足りないが、
VR機器の可能性を感じたい人向けの本。