大勢の乗客を乗せた火星行きの宇宙船が
トラブルで遭難してしまう話。
小さな町と変わらない規模の巨大宇宙船で
人々の生活を支えるだけの設備が完備されていても
将来の希望の有無によって安心の度合いが大きく変わり、
パニックに陥ったり癒しを求める様子は非常にリアル。
突如の混乱や新たな文化が生まれるところも興味深い。
何が起きるかまったくわからない筋書きを
時間をスキップしながら見せていく流れは引き込まれたが、
ラストの描写が期待に見合うものでなかったのが非常に残念。
もっと衝撃的なオチが用意されていれば
本作の印象はかなり変わっただろう。
結末がぼんやりしてしまったせいで
作品全体の評価も凡作に留まってしまった。