現代まで生き続ける凶悪なドラキュラ伯爵の
手下としてこき使われていた青年が
支配から逃れて自立しようと抵抗し始める話。
いろいろな勢力と独自の設定が
一気に語られる冒頭に混乱したが、
そのあたりが把握できると俄然面白くなる。
どうしようもないと諦めていたドラキュラの支配下から
なんとか抜け出す決意を固める主人公が
互助会を通して自信を持ち始める様子は面白いし、
現実のハラスメントに苦しむ人々へのメッセージとも言える。
ドラキュラから与えられた特殊なパワーを使って
暴れまくる様子はダークヒーローのような雰囲気があり、
グロテスクで派手なアクションも刺激的で見応えがある。
独善的でクセのあるドラキュラを演じる
ニコラス・ケイジはピッタリなキャスティングだし、
コミカルなノリとキャラクターの魅力がうまく融合し、
90分あまりでテンポよく楽しめる良作だった。