エイプリルフール当日に
いろいろな場所で起こったエピソードを並行して描いたもの。
嘘をついても許されるという風習のあるエイプリルフールになぞらえ、
いろいろな嘘から始まったエピソードを描く作品だが、
直接的な犯罪行為や暴力が起こっていて
「エイプリルフールの嘘」というレベルを超えてしまっている。
コメディのようなノリがあるものの実際に人々に危険や恐怖を味わわせており、
状況がシリアスすぎて観ていて笑えない。
まったく無関係に思える複数のエピソードが
実は少しずつ絡んでいた、という展開はその伏線回収の妙が問われるが
本作は非常に雑な絡ませ方で、取ってつけたような後出し感が否めない。
最高の仕上がりだった「キサラギ」と同じ脚本家とは思えないデキ。
わざとらしい感動とセンスのない笑いが混ざった残念な作品。