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世にも恐ろしいグリム童話・日本昔話

「本当は怖いグリム童話」という関連の本が流行ったことがあったが
それらを原作にアニメにしたもの。
そう考えると安易な発想でイマイチな内容を心配するが、
これが意外にもクオリティが高く、いいデキ。
1話目のためだけでも観る価値がある。

●ヘンゼルとグレーテル
「お菓子の家」や「ちぎったパンを帰り道の目印に」など
童話としても有名なシーンがある話。

発狂しかけている母親の雰囲気や
何を考えているかわからない不気味な表情の
ヘンゼルとグレーテルが素晴らしい。
1話目にして尋常じゃない空気が漂う。

●青ひげ
絵のタッチが1話目と大きく変わる。
もともとの童話があまり日本人に馴染みがないし、
ラストの意味がわかりにくいのも残念。

●灰かぶり
いわゆる「シンデレラ」。
かなり性悪で、したたかな性格のシンデレラはなかなか新鮮。
登場人物全員が妙に人間臭い言動で良い。

●猿蟹合戦
猿やカニではなく完全に人間として登場する猿とカニ。
「何か起こるかも」と思わせる部分がやや長すぎて
全体のテンポが悪いのが残念。

●カチカチ山
擬人化されたタヌキとウサギの物語。
タヌキはまったく悪くないのにウサギにひたすら叩きのめされる流れ。
手の込んだ過激描写は1話目に通じるものがある。
まったく救いがなく、後味が悪いだけというのも良い。

●浦島太郎
夢の場所である竜宮城でのトリップ具合が見もの。
ひたすら骨抜きにされていく表現がある意味で怖すぎる。
ただ白い煙で老人になったという童話のノリよりも
今作の方がよっぽど納得できる。これもオススメ。

【関連作品のレビュー】
シンデレラ(1952年公開アニメ)
シンデレラ(2015年公開実写映画)
シンデレラ(2021年公開実写映画)
エバー・アフター(映画)

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