いじめ、援助交際、恐喝などさまざまな行為に手を染めていた女子高生が
とあるきっかけで知った男性に夢中になってしまう話。
ケータイ小説が元になっているらしいが、原作は未読。
ケータイ小説らしい設定というか、現実離れした内容が
多数入っており、そのあたりが気になる人には不向き。
佐々木希が演じる主人公・理央(りお)が
周囲の人物から圧倒的な人望を集めている理由や、
理央に助けられたいじめられっ子が
いとも簡単に援助交際に手を染める流れ、
多数の男性と関係を持ち、誰もが振り返る魅力がある理央が
すべての贅沢を捨てて今さら一目惚れする展開は説得力に欠ける。
谷原章介が演じる小澤に関しても
余命を1日単位でカウントダウンしているが、
果たしてそこまで正確に把握できるのか微妙だ。
見るたびに変わる理央のファッションも
街を歩くと浮きまくりそうな奇抜な格好が多く、
センスがよく魅力的なはずの主人公なのに疑問を感じてしまう。
ただ、唐突な展開にしろ、無邪気に小澤につきまとう一途な理央の姿は
本当にかわいくて魅力を感じる。
いっそのこと、純情な高校生が大人の男性につきまとう
純粋な恋愛映画にすればよかったと思うほど。
タイトルからすると理央が「天使」ということなのだろうが、
さまざまな悪行をしてきた設定なだけに
天使ととらえるには無理があるように思う。
理由があったにしろ、許されるレベルを超えているだけに
その設定に感情移入するのが難しい。
2時間たっぷりとかけた作品で不要に感じる設定もたくさんあるが、
佐々木希のプロモーション映像として観るには最高の完成度。
少しでも佐々木希に魅力を感じたことがあるなら観る価値アリ。