人類を救うため、デーモンと合体することを選んだ
２人の若者を描いた話。
テレビアニメとしても人気だった作品だが、
原作マンガはそれとは違う重い設定と展開で、
デーモンとの血みどろな戦いを描いていく。
２人の若者が語り合う序盤からぐいぐい引き込まれ、
太古の地球を支配していたデーモンの生態や
彼らと合体しようと決心する導入部が強烈。
容赦のないホラー描写だけでなく、
実際の歴史や文化もうまく織り交ぜていて
物語のリアリティが増すように工夫されている。
ただ、本作の醍醐味は物語後半から始まる怒涛の展開であり、
人間自体の弱さや怖さがありありと描かれている。
人類を救おうとする主人公たちの想いを踏みにじり、
どんどん絶望的な流れになっていくのが怖すぎる。
全５巻という短さの中に
濃密な恐怖と絶望感が含まれており、
今読んでも十分に楽しめる作品。
アニメや実写映画と切り離して楽しんで欲しい。
【関連作品のレビュー】
デビルマンレディー（マンガ）
デビルマン（実写映画）
DEVILMAN crybaby（テレビアニメ）
