ボクシングに取り憑かれた3人の中年男性を描いた話。
邪(よこしま)な気持ちで始めたボクシングなのに
徐々にのめり込んでいく少年漫画のような清々しさと、
弱いくせにボクシングが好きで面倒見がいい温かさと、
才能に恵まれながらもジワジワと体調を崩していく恐怖感が
いろいろと入り乱れた不思議な作品。
試合のシーンは非常に迫力があり、
とても演技とは思えないスピード感と攻防が楽しめるし、
静かな雰囲気ながらボクシングにかけるそれぞれの熱意が
ひしひしと伝わってくるところがよい。
最後にスカッとする展開が欲しかったが、
まっすぐな想いを追体験できる青春もの。