過激な活動を行うヴィーガンたちが世間を騒がせる中、
彼らの肉体が食材として格別であることに気づいた肉屋の夫婦の話。
厳格な菜食主義者であるヴィーガンの身体は
草食動物である家畜たちと同様に美味いという発想が
コメディタッチのホラーに仕上がっていて面白い。
食肉加工中のグロテスク表現も遠慮がなくて良い。
期待した展開が始まるのがやや遅いが、
利益のためなら容赦のない強気な妻と
やたら臆病で煮え切らない夫が対照的で、
ヴィーガンたちを食材として吟味したり
人気商品としてバカ売れしていく様子がブラックで楽しい。
いろいろな風刺を織り交ぜつつ
新しいノリの笑いを味わわせてくれる良作。