会社では地味で生真面目な印象を持たれながらも
ベリーダンスに生きがいを見出す中年女性と
その周囲にいる人たちのやり取りを描いた話。
人付き合いが苦手で飾り気のない女性の
意外な一面を軸にした筋書きではあるが、
いろいろな人の成長と反省が込められており、
登場人物それぞれに感情移入しながら読める。
一般的な作品のセオリーから外した流れもあり、
予想外の展開や人間模様が見れるのは面白い。
特に3巻あたりから没入感が高くなるだけに
作者死去で未完となってしまったのは残念でならない。
恋愛の要素も含まれているが、
それよりも自分のアイデンティティや
価値観を見つめ直すことに重点が置かれた良作。