第2次世界大戦の終盤、
ドイツ軍が管理する強制収容所において
黙々と作業をこなしていたユダヤ人の男性が
とある遺体を見つけたことで行動を起こす話。
ひとつひとつのカットが長く、
全編にわたって主人公の不安と孤独を追体験させる
生々しいカメラワークと迫力は素晴らしいが、
とにかく説明が少なすぎて、主人公が何をしたいのか
何をやっているのかが非常にわかりにくい。
主人公がさまざまな危険を犯してでも
埋葬にこだわる理由や文化的背景がわからないし、
自分の目的を達成するために
周囲の人間に迷惑をかける様子も感情移入を妨げる。
さまざまな賞を受賞した作品のようだが、
残念ながらそこまでの価値は感じられなかった。
【関連作品のレビュー】
後味が悪すぎる49本の映画(書籍)