中学校の体育教師をしていた男性が
1986年から2024年の現代にタイムスリップし、
元いた時代との文化のギャップに戸惑う話。
スパルタ教育と体罰、過激な言動が当たり前だった昭和の時代と
コンプライアンスが厳しく、炎上を恐れる令和の時代との違いを
あえてネタとして強調したドラマで、
その両方の文化を見聞きしている
40代以上の人には共感できる部分だらけで面白い。
38年前からやってきた時代錯誤な主人公が
みんなが感じている文句を的確に代弁してくれる気持ちよさと
過剰に配慮しすぎる風潮を遠慮なくツッこむところが見どころで、
毎回挿入されるミュージカル風な場面も
無駄にクオリティの高い歌とダンスが豪華で楽しい。
やや残念なのは、2つの時代が交互に映し出されるが、
割と頻繁に行き来したり共通の居場所があるせいで
パッと見て昭和か令和かが区別しにくいところ。
人間関係がややこしいこともあって
誰がタイムトラベラーなのかが毎回混乱した。
ストーリーとしてはあまり進展せず、
あくまで毎回のドタバタ劇を楽しむための作品だが、
今の時代に言いにくいことをあえてネタに
全力で悪ふざけをしたような意欲作。