伝染性のゾンビ化現象により壊滅しかけている世界の中、
家族を救うために元国連職員の男性が奔走する話。
全速力で追いかけてくる上に、感染するとわずか12秒でゾンビ化するなど
ゲーム「Left 4 Dead」にも似たスピード感を感じるゾンビものは新鮮。
映像的にもクオリティが高く、都市の壊滅ぶりがうまく表現されている。
ただし、ゾンビものは風呂敷を広げるのは容易なため
どううまく物語が収束するかにセンスが要求されるが、
その点では今作もあまりスッキリとした解決に収まらず、
やや消化不良の状態で結末を迎えたのは残念。
また、主人公がなぜそこまで必要とされるのかの説得力が薄く、
周囲と比べて能力が高いという実感が湧かなかった。
彼の家族が割と鬱陶しい感じで、イライラさせられる点でも感情移入しにくかった。
暴力的な部分を映さないようにする関係で
何が起こっているのかわかりにくくなってしまってる場面が多く、
ゾンビものなのにバイオレンス性が低いのは無意味だとも思った。