中学校のクラス運営をしてきた著者の経験から、
生徒のタイプ別特徴を紹介し、
それによって学級内の立ち位置がどう形成されるかを考察する。
中学校に限らず、集団教育において
クラスの雰囲気というのは授業内容以上に重要で、
これによって学生が毎日変わらずに通学し、
授業に集中できるかがどうかが決まる。
生徒に関わる具体的なトラブル事例と
それに対する対処方法の良し悪しが書かれているのは興味深く、
生徒のタイプと心情を踏まえてうまく解決する重要性がわかる。
また教員側も同様にいろいろなタイプがいて
その組み合わせによって生徒への影響が変わるのも面白い。
ただ、それはあくまで私が教員をしている身だからであって、
生徒や保護者やそれ以外の立場の人が読んでも
あまり面白味がない内容だろう。
さらに、文章として読みづらいことが多く、
やたらとカッコが入り混じるので目が疲れる。
興味を惹かれる部分とそうでない部分の差も大きく、
本としての満足度はそこまで得られなかった。