ブサイクな緑の怪物を主人公にしたシリーズの第4弾。
シュレックの活躍のせいで巨大な権力を手に入れそこなった
魔法使い・ランプルスティルスキンがシュレックを陥れる話。
シュレックシリーズの登場人物が引き継がれており、
少なくとも1作目の内容を理解している前提で進む。
安定した毎日ではあるものの、怪物としての威厳を失い、
ダラダラと刺激のない日々を送ることにウンザリする流れや
パラドックスをベースにした展開は非常に面白いのだが、
ストーリーそのものは大きな山場がなく、
ラストもあっさりしすぎていて拍子抜けする。
戦いを挑むまでは対抗策を試行錯誤するものの、
実際の戦闘が始まったあとはやたらと簡単に決着がついてしまう。
敵に打ち勝った後も、これで解決と言っていいのか微妙な部分もあり、
全体的にあまりにも普通のデキと感じた。
かなりコメディ寄りの場面も多く、
その割に敵のやり口はシリアスなため
ややどっちつかずの印象もある。
グラフィックは非常に美しく、フサフサの毛並みや泥の質感、煙など
CGが苦手とする素材も素晴らしくうまく表現している。
しかしそれだけで満足する時代ではなく、
やはり映画としての深みや盛り上がりがもっと欲しかった。
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