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GAMER(ゲーマー)

他人の身体を操作する技術が確立された近未来が舞台。
一定時間、自分の身体を操作する権利を売る人間と
それを操作する「プレイヤー」とが存在し、
他人の身体でさまざまな体験を経験できる「ソサエティ」が人気だったところに
囚人の身体を使って実際の戦闘を楽しむ「スレイヤーズ」というゲームが登場する。

設定は割と面白そうなのだが、
そもそもプレイヤーがキャラクター役の身体を
どこまで操作している設定なのかがハッキリしない。
意識のみで操作しているような場面があったり、
逆に実際にプレイヤーが身体を動かして操作していたりするので
キャラクター側がどこまで自由が利くのかがわからない。

囚人たちが戦場へ出て行く場面でも
どの瞬間からプレイヤーの指揮下に入ったのかが表現されていない。
キャラクターは単なる「コマ」なのかどうかを
もっときちんと見せて欲しいところだ。

スレイヤーズのルールも明確でなく、
チーム戦なのかデスマッチなのか
セーブポイントまで行くとどうなるのかなど
主人公の強さを理解するための最低限の情報が提供されていない。

スレイヤーズにて何十もの戦闘を勝ち抜いた囚人「ケーブル」が主人公で
世間でも大人気ということだが、もしプレイヤーが完全に操作しているなら
キャラクターの能力はそこまで関係ないように思える。
しかし銃の引き金の操作や会話に関しては
キャラクターが自主的に行っているように見えるので、
プレイヤーよりもキャラクターの比重が高いようにも感じる。

プレイヤーとキャラクター、どちらが優秀にしろ
主人公同様に強い実力者が他に多数いてもいいはずで、
なぜ主人公ばかりがそんなに強いのかの説得力が薄い。

また、主人公の妻の行動はよくわからず、
主人公が囚人になるまでの流れも説明不足で
なんとかスレイヤーズから脱出しようという試みに感情移入できない。

他人の身体を操作できるシステムという設定は面白いのに
映画としては非常にデキが悪く、
最初の数十分で面白くないことがわかってしまう。
画面はひたすら揺れ、無駄にグロテスクな映像ばかりを流し、
肝心の中身がスカスカな作品。

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