高速でオーバルコースを周回するストックカーレースの車を主人公に、
擬人化された車のみで登場人物を構成したCGアニメ。
自分勝手で有頂天になっていた主人公が、
高速道路の発展により寂れてしまった国道66号線に迷い込み、
小さな町の住人たちと過ごすことで成長していく。
最初は鼻につく性格で感情移入しにくい主人公だが、
性格が丸くなっていくにつれて観てる側の思い入れも強くなり、
自然と応援したくなってくる。
アメリカを横断する主要道路として実在したルート66を題材としていて
どの国でも起こっている似たような状況を思って感傷に浸ってしまう。
すべての伏線をうまく活かし、最後の盛り上がりは本当に素晴らしい。
グラフィックのクオリティは相当なもので、
車体に光が反射する様子や、サーキットを走る車たちは実写と見まごうほど。
最初は擬人化されたキャラクターに違和感を持つが、
しっかりと王道的に作られた物語は人を選ばず楽しめる。
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