あらゆる体験を撮影できる小型カメラによって
私生活が露わになる恐怖を描いた話。
GoogleやFacebookといった
巨大IT企業特有のノリがうまく再現されており、
妙に軽く、距離感の近いやり取りがなかなかにリアル。
いろいろな体験を他人と共有できる反面、
プライバシーがなくなってしまう怖さを描いているが、
主人公はそれに警鐘を鳴らす立場ではなく
暴走する側にいるところが面白い。
優越感と承認欲求で歯止めが効かなくなり、
集団心理や同調圧力によって周りからも囃し立てられて
何もかも発信してしまう見境のなさが怖い。
あらゆる出来事をSNSで発信したり、
自分自身を見世物にするYouTuberのような今のネット文化が
そのまま恐怖感につながるストーリーになっている。
現代社会ならではの怖さを感じられる良作ホラー。