薬物中毒から抜け出せない青年と
彼を支えようとする父親を描いた話。
ズルズルとドラッグにのめり込み、
家族に対して平気でウソを重ねていく青年の言動に
依存症の怖さを思い知らされる。
なんとか彼を支えようとする父親の姿が健気で
依存症が身近な人たちを傷つけていくことがよくわかるし、
薬物摂取を繰り返す本人が
自分自身にウンザリしている様子も強く伝わってくる。
時系列がかなりシャッフルされているようだが、
依存と復帰の繰り返しで辟易する家族の思いを追体験するには
なかなか効果的な構成に思えた。
映画としてはあまりスッキリせず疲労感を感じるばかりだが、
薬物依存症の辛さをリアルに体感できる作品。