人生を好転させるためにやるべきことを
小説形式で表現した自己啓発本。
象の姿をしたヒンズー教の神ガネーシャが
現状を変えたいと考える平凡な会社員のもとへ現れ、
あれやこれやと理由のわからない課題を出していく。
ガネーシャの大阪弁は地味にクオリティが高く、
関西人から見ても非常に自然な言い回しで感心する。
ボケとツッコミを繰り返しながら展開していく2人のやり取りの中で、
さまざまの有名人の逸話がさらりと紹介されていく。
主人公が感じる通り、序盤に指示される課題は
意味のないようなものに思えるが、
ページが進むにつれて徐々に本質を捉えたアドバイスが増えていく。
ストーリー形式のため、自己啓発本を読み慣れていない人でも
いろいろな教訓をスムーズに得られるようになっているが、
反面、ひとつひとつの教訓に対する文字量が多いので
中身をテンポよく吸収したい人には効率が悪いだろう。
なんとなく惰性的に生きていた人が
これまでの日常を別の視点から見つめ直すための本。
自己啓発本やビジネス書をあまり読んだ経験のない人向け。