鼻に悪性の腫瘍ができたマンガ家の中川いさみが
重粒子線治療を受けた日々をまとめたコミックエッセイ。
ガンというと胃がん・肺がん・乳がん・大腸がんなど
胴体部分にできるイメージがあるので
鼻にできたガンの治療記録というのはなかなか新鮮だった。
また、外科手術で切除するのではなく
放射線に関する治療の流れや副作用もよくわかる。
ほんわかとした中川いさみ特有の作風の中に
ふと病気に対する不安や辛さが描かれていて
自分が同じ立場になったときの
リアルな気持ちを想像してしまった。
将来への不安や家族への想いを伴う
放射線治療の日々を追体験できる上に
悲観的になりすぎることもない良作エッセイ。オススメ。
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